2011年1月28日金曜日

DC11日目、停電

パチパチ、ん?

ノ―、オ―イェス。その場にいた全員をびっくりさせるような停電。

外は狂ったように雪が降っており、1時間で足を埋めるくらいの雪が積もっていた。

思えば帰りの時から雪の降り方が異常だった。歩いているだけで頭の上に雪が溜まってしまうし、車を動かそうとすれば滑ってしまう。普段はスピードを上げる道も、今では20キロで走るのが精一杯。下手をすれば前の車とぶつかりそうになる。帰りの道を急ぎながらも、何台か道路の真ん中で立ち往生してしまった車とすれ違う。可哀想にと思いながらも、明日は我が身。まっすぐに家に帰ることができることを祈る。

雪で動かなくなってしまった車のために渋滞が発生。運転の仕方を知らない残念なドライバーが多いからこんなことになる、と文句を言う。それにしても全く動かないとはどういうことだろう。止まっている間にも雪は積もり、積もった雪が状況を悪くするばかり。中央分離帯に乗り上げてしまった車、道の外に飛び出してしまった車、一体どうやって家に帰るのだろう。自分たちがなんとか家についた頃には、2時間かかっていた。普段は20分なのに。

そんな中の停電。ようやくゆっくり休めるはずが。しかし、たまには真っ暗も悪くない。非日常を楽しもうか。

心の余裕が時間の経過とともになくなる。おかしい、もう1時間は経過した。あたりは雪で覆われている、ヒーターが効かない。寒さが身にしみてくる。

2時間が経過する。停電が直ることを諦める。ろうそくの明かりと暖炉の明かりだけをたよりに、家族全員が集まる。少しキャンプみたいな気持ちになってきた。

みんなが集まったところで、自然と会話が沸き出てくる。友達の話、恋愛の話、昔話。暖炉とろうそくの明かりに乗せられて話がはずむ。集まってたわいもない会話をする。つまらないかもしれないが、心が温かくなる時間。他人のことを思いやりながら会話をする時間。

思えば、自分の家では家族全員が集まってたわいもない会話することなどいつ以来だろう。技術が発達し、各々がやりたいことをやる。自分のスキルを磨いたり、カスタマイズされた音楽を聞いたり、映画を見たり。思い思いのことをやりながら幸せを感じていた。しかし、たまにはこうして技術から離れて、自然のありがたみを感じて、他人のことを思いやる時間があっても良いのかもしれない。

大雪、停電、最悪の状況がもたらした温かい気持ち。人間万事、塞翁が馬。何が起こるか分からない人生。少なくとも楽しむ気持ちだけは忘れないように生きていけたら、と家族を見ながら思った。

2 件のコメント:

  1. 金沢もそっちに負けないくらい雪スゲーぞ~~w

    てか、そうだよね。
    溢れてる情報とか騒音をシャットダウンして、自分自身をふと考えてみることとか純粋な気持ちで人と心を通わすこととかってすごい大切な事だよね。
    このエントリーを読んで改めて気付かされたので、こういったことを自分の心に入れておきながらたまには強制的にそういう時間をとってみることも大事だなって思いました。

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  2. はははは、
    金沢の雪のすごさは想像を絶するだろうね。
    一回あさみから写真もらったけど、びっくりしたわ。

    うん、ちょっと自分自身を振り返る気持ちって大切なのかもって感じた。
    また日本に戻ったら会おうね!!

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